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December 22, 2005

『惑星ソラリス』(タルコフスキー監督)を観た。ちゃんとした感想は後で書きますが、少しだけ思ったことを。
ややネタバレが含まれます。ミステリではないので伏字にしませんが。
最後クリスはソラリスに残ることに決めた。これは、居心地が良いからですね。ハリーや親父さんが、本物でないとしても、自分にとってそちらのほうが都合が良いから、残ることにしたんだと思います。要するにクリスも自分の周囲の人間しか愛せない。それは当然だと思います。人類全般を愛せる人間なんていない。人間が愛せるのは、自分のごく身近な人たちだけです。自分を愛してくれる人だけを愛せる。クリスが残ったのは、彼がもっと甘えたいからです。甘えの対象がニセモノだとしても、自己欺瞞に絶えず気づかされざるを得ないとしても、都合が良いから甘えてしまう(ソラリスの海が生む生物は、異常なほど「産みの親」である人を愛してくれます)。クリスはそういう自分の心理的メカニズムを熟知しながら、それを恥としながら、なお残らざるを得なかったのだと思います。ギバリャンはそれを恥として自殺したのだと思います。

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Comments

人間など気づかされざるを得ない
ミステリなどをギバリャンすればよかった?


Posted by: BlogPetのルシファー | December 25, 2005 10:29 AM

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